安鴻漸(宋代の詩人)

安鴻漸は、北宋初期の洛陽(現在の河南省)出身の詩人です(『庶斎老学叢談』巻下に記録あり)。晩年には教坊判官を務めました。彼の詩作は少なく、現存するものは2首です。

本名:安鴻漸
時代:宋代
出生地:洛陽(現在の河南省)
代表作

  • 《題楊凝式書》
  • 《題楊少卿書後》

安鴻漸の詩(2首)

《題楊凝式書》

端州石硯 宣城管,
王屋松煙 紫兎毫。
更得孤卿老書札,
人間無此五般高。

《題楊少卿書後》

端溪石硯 宣城管,
王屋松煙 紫兎毫。
更得孤卿老書札,
人間無此五般高。

解説
両作ともに、楊凝式や楊少卿の書作に感銘を受け、その優れた書風を称えています。詩中では、端州の石硯や王屋山の松煙(墨の材料)、紫兎毫(高級筆)といった筆墨硯紙の卓越した品質を例に挙げ、それらを超える書の価値を讃えています。

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