曹睿が重病に倒れると、曹爽を大将軍に任命し、司馬懿を急遽召還して孤児を託そうとします。しかし、進貢される魏王への贈り物はまず曹爽が選び、残ったものだけが宮中に送られることになり、曹爽は魏王に対して傲慢な態度を見せます。桓范は曹爽に、司馬懿に注意するよう助言しますが、曹爽はあまり気に留めません。
曹爽が司馬懿の病状を確認するために人を送ると、司馬懿はその計画を見抜き、病状を装い重病に見せかけます。曹爽はこれを信じ、桓范の助言を無視します。その後、曹氏兄弟が狩りに出かけた隙をつき、司馬懿はクーデターを決行。桓范はこっそりと大司馬印を城外に運び出すも、司馬懿は曹爽の兵権を次々と削り取ります。
桓范は、曹爽に外地の軍を呼び寄せて司馬懿を討つよう勧めますが、司馬懿は「ただ一部の兵権を除くだけであり、それ以上の意図はない」と伝えます。家族と財産の保全だけを望む曹爽は、司馬懿に反抗する気をなくし、討伐を諦めます。
司馬懿は息子たちに、人心を掴んで天下を統べる大義を教え、ついに曹爽らを謀反の罪で処刑しました。司馬懿が死去した後、その息子たちは魏朝を支配し、権力を握ることとなりました。